土地利用構想
・大ブロックをそのまま利用することによって通常の敷地ではつくり
出せない形態を生み出すことができる。
・南北主要道路に沿って、2本のリニアーな大アーチ空間を配置する。
・小空間ユニットには、住宅、オフィス、店舗、教室と、小空間で可能
なあらゆる施設がグループ化されながら混在する。
・大空間ユニットには、デパート、劇場、娯楽施設等の大空間で可能な
施設が入る。
まちづくりの根幹となるコンセプト
<現代のカテドラルをつくる>
①特異性 他とは異なる。集客効果。
②建設中 常に変化。完成しない。継続性。
③混 在 用途の混在による活気。
④大空間と小空間 囲われた大空間とアーチの中の小空間。
2つの空間を用意することで、あらゆる要求
に対応する。
⑤新しいビジネスは個のネットワークから。
交通・エネルギーシステム
・スーパーブロックを活かすことにより、交通、エネルギーシステム
の集中化を計る。
・車は地下にサービス及び駐車場スペースを設ける。
・垂直方向の移動は、中層用のエレベーターと高層用の斜行エレベー
ターを設ける。
アーバンデザイン
①対象地区を他の地区と明確に分離するために、大阪駅側及び幹線道
路側にオープンスペースを設ける。これは、大きな川がエリアのイ
メージを明確にわけるのと同じ効果である。
②計画案は、大阪駅側に広場をもつ大聖堂のように170mと140m
との2つのアーチ状の巨大建物の断面を見せる。ランドマークとして
の役割。
③側面は高さの変化する森のような巨大なファサードを展開する。
魅力的な都市環境
・巨大な屋根でおおわれたオープンスペース。
・高層化を計りながら、空間的な一体感をもたらす。
・様々な場所に配置されたオープンスペース(空地)は市場、イベント
等の催し物によりまちに活気を与える。
先行開発区域
・先行開発区域は、対象区域の全体イメージを明確に表現する形を持つ
べき。この地区の開発が成功するための重要な第1歩である。
したがって当計画案では、
・『現代のカテドラル』のイメージを明確に表現する。
・機能としても全体構成と同じものを提案する。
・建設中も魅力あるイメージをつくり出す。
新しい都市像・空間構成要素
・スペースA グランドアーチ(小空間ユニット)『屋根をつくる』
〈住居、オフィス、店舗、学校の混在〉
・スペースB グランドフロア(大空間ユニット)『床をつくる』
〈デパート、劇場の混在〉
・スペースC グランドステーション(広場) 『地形をつくる』
〈市場、空地、イベント〉
・スペースD グランドキャニオン(通り)『すき間をつくる』
〈商店街、ストリート〉
スペースA グランドアーチ
・4m×4m×20mのボックスを積み重ねることによりアーチを
つくり出す。
・内法巾3.4m、高さ3.0m、長さ20mのユニットは、住居、オフィ
ス、教室、アトリエ、展示スペース等、様々な小空間の用途に利
用される。
・ユニットは、井桁状に組み込まれることから、メゾネットタイプ
として使用される。
グランドアーチの架構
・4m×4m×4mの立方体フレーム(鉄骨造)を井桁状に積み重ねて
いくことにより、アーチをつくり出す。
・鉄骨の骨組みと仕上げ材。構造材と仕上材を分けることによって
変化に対応する。
・鉄骨の骨組みは、強度を確保するために必要に応じて柱、梁、斜材
を補強することにより対応する。
スペースB グランドフロア
・12mグリッドにプレストレストの鉄筋コンクリート柱を配置し、2タ
イプの大空間ユニットをつくり出す。
・これらは様々な大空間の機能に対応する。劇場、美術館、デパート等。
・また、駅前広場側にその断面を見せることによって人々のアクティビティ
を見せる。
スペースC グランドステーション
・グランドアーチでおおわれた空間がかつてのカテドラルの大空間
のように荘厳さと活気をもたらす。
・また、かつての駅舎のように、人々のアクティビティの集中する
情報交換の場として使用される。
確かにどこの都市を訪れても駅舎のコンコース程、魅力的な空間はない。
・イベント、市場を開くに相応しい空間を用意する。
スペースD グランドキャニオン
・グランドキャニオンは、両サイドに建物が迫った活気を凝縮した
ストリートをつくり出す。
・地区の南から北へ、各ブロックごとに各々2本のルートをつくり出し、
サーキュレーションを生み出す。